さよならの死

冷たく光る太陽のようだ

誰より輝いて見せるよ

 

 

新しい売り場に入ったのは9月の半ばのことで

もうダメだとは思って仕事場を逃げ出したのは10/31だった

 

元々新しい場所に馴染むのにものすごく時間がかかるタイプだったのだけど、その間にあまりにもいろいろなことがあり、体調を崩した。

その日は売り場に立つだけで涙が止まらなくて、トイレに逃げたらすぐに戻れないぐらいメンタルがやられていて、話したいこともうまく話せず、ごめんなさいここでは生きていけませんと店長にメールを入れた

1ヶ月半しかもたなかったな、と思いながら気づいたら電車に乗っていた

明確に死ぬ気満々だったので、帰り道に昔自殺しようと思った時に行ったとこのあるところでぼんやりしていたら、なんだか途端にアホらしくなって家に戻ることにした

 

まあそこからは突然手のひらクルーで(この言い方懐かしいよね)上司の態度が酷いものでもうケンカを売る元気もないしとりあえずやめる時ぐらい大人しくやめるか…と思ってやめますとだけ言って今は有給休暇に取り組んでいる

 

2週間も家でダラダラしていると、本当になにもする気が起きなくなってきて、流石にこのままではダメだ、と思って美容室の予約を入れた。

あとついでに少し前から働いてみたかったバーのバイトも応募してみた

 

美容室ではめちゃくちゃ心配されつつ、とりあえず髪の毛明るくしたいです、とお願いして髪の色を抜いてもらった。

随分と息がしやすくなって、髪の毛だけでこんなに自分って変わるんだなと思った

 

バーのバイトは、いわゆるガールズバー的なところで制服が可愛くてあとバイトルに出ていたのでなんかやばくなさそうという気持ちで応募したら受かってしまった

だけど割と大きな夜のお店のグループの会社だったので、変なことには巻き込まれなさそうと言う感じだった

 

ママさんも働いてるみなさんも本当にいい人ばかりで、かといって肩肘張らずにカッコつける必要がないので、普段のテンションのまま仕事ができるし、元々ものすごく夜型なので生活リズムが整ってしまい、ネガティブさが消えてしまった

あと、やっぱり社員という立場にものすごくしがみついていたんだなと思った

今はもうなんかママさん!と言う圧倒的に強い人がいて、他はみんな仲良くやりつつランキングがつくわけでもないので普通にお客さんとのお話を楽しんでいる

神様って突然息抜きの場所をくれるもんだなとかも思ったりしている

 

この間営業終わりにママと少し話をしている時に「本当にあなたは評判がいいし、どんな人とでもきちんと話す。あと常に笑顔だし、それってすごいことだよ。そんなことないって言うけど、全然卑下しなくていいからね」と言われて、ああそっか、今まですごく窮屈な場所に居たんだな、全然自分らしく居られなかったなって朝早い電車で少しだけ泣いた

卑下することでしか自分を守れないところに何年もいたから、そういうやり方が染み付いてしまっていた

 

今はニコニコして褒められた言葉にありがとうと返すと向こうもニコニコしてくれる

それが仕事といえば仕事なんだけど、こうやってどんな世の中も人のことを褒めたりポジティブな声かけができたらいいなって思うし、そうやって思っていたら周りの人のこともポジティブな気持ちで見れるようになったし、人のことを疑うことが減った気がする

 

もちろん夜の仕事を長く続けて昼に戻れなくなると自分的にもこれから不安を抱えたままになってしまうので、早く昼に戻るつもりではいるけど、このズタボロの時にここに出会えてよかったし、それをママに伝えれば伝えるほどものすごく喜んでくれるので、やっぱりこうやって言葉にするのってすごく大事

 

長く居ても来年の三月末まで、と決めているんだけど

一緒に働いてる人たちのこともお客さんのことも多分一生忘れないだろうなと思いながら過ごしている