友人が短歌を詠んでいる
短歌のことを勉強するために大学に入り、あれが苦手だと別の必修科目のことを愚痴りつつ、それでも短歌を読んでいる
好きなものがあって、それを学びたくて進学して、学んでいる彼女が心底羨ましいなと思ったし
たくさんのことをたくさんの感度で感じているのが伝わってくる彼女の言葉が好きだ
普段なら私には向いてないとかで、諦めたかもしれないけど、憧れたのでちょっと詠んだ
もっと良く眠れる枕欲しいけど
それはダメって母さんは言う
カルダモンバニラパチュリフローラル
抱えてねむるその肉塊と
砂の城強く叩いて欠けた端
かえりたいとか言ってごめんね
夏なのによく冷えていた薬指
かがみ ゆめ ねこ あとその人は
面倒でかえると泣く君見放した
中途覚醒 目元の濃いクマ
白百合を茎から折った 次の日は
体は透ける足だけ重い
暁と窓枠の外 白い雲
最後のラッパ 君が選んだ
丁寧に数えた花弁 もう終わり
ままごとなんかむなしいだけだ
お付き合いありがとうございました