さよならの死

冷たく光る太陽のようだ

夢だけで生きられる 生き物なんだろ

 

こないだ美容室に行った。

手に取った女性誌には、今話題のYouTuberの人や、インスタで発信してるモデルや、もちろんジャニーズのグループもいた。

 

YouTuberの人が、海を渡って自分の意識が変わったこと、今なにを考えてるか、自分の軸はどこにあるかなど、これから自分がどうなっていきたいかを語っていて、ほへ〜すごいな〜と思いながら読んでいた。

ジャニーズのグループもせっかくだし読むか〜とインタビューの中身を開いて、悲しくなった。今なにが好きですか?今なににハマってますか?これからの意気込みは?

全てがファンに向けてであり、思想信条を語ることが許されていなかった。

 

もちろん、ファンであればその記事を嬉しく思い読むんだろうと思う。

私もその一人であった。

だけど少しずつ少しずつ、彼らを見ている環境に対して違和感を覚えてしまってからは、もうこういうものが辛くて仕方なくなってきた。

 

運命だから、と慣れ親しんだ土地から引き離されてファンからは非難だらけ、

対立構造を煽るようなデビューだったり、もうそういうものはとても疲れた。

 

私は彼らがなにを信じてなにが好きで、

どうやっていきていくのかを知りたい、ステージ上でキラキラしていてくれればそれでいい。

 

それを読みながら悲しくなっていたら、美容師さんと錦戸くんがやめた話になった。

「昔は水撒いたり結構酷くて…」と話ししたら「常にニコニコしてなきゃと思うから後からしんどくなるんでしょうね」とぽん、と言われてそれだ……と思った。

 

一番ひどかったと言われた時期は23.4歳の頃で、当時お姉様方のブログにはまあわかるけど水撒くのは普通に寒いからやめてほしい、みたいなので、私は正直「ババアどもなにわかった風なふりしてんだよ」とか思っていた。

 

その年齢を通り過ぎて思う。普通にあの年頃の人間が、仕事掛け持ちして、常にニコニコなんてしてられないのである。喜怒哀楽が激しければ激しいほどできるわけない。

と同時にあの当時大倉くんにデブだなwwwwwwwwwwwとか思ってごめんね、と思ったりした。普通にストレスで太るぞ。

 

アイドルは品行方正を求められる。

 

それを選んでアイドルになったのだろうと。

本当にそうなのだろうか。

中島健人さんは明らかに夢を与える存在でありたい、と品行方正な立ち居振る舞いをしているけど、同じグループには家父長制ワロタ、といつTシャツを着るマリウスくんだっている(私はこれはこれでめちゃくちゃに強くていいアイドルだなと思っています。むしろ好き)

 

常に立ち止まって考えてないと、私たちはこれだけ応援したのに、となってしまう。

お金を出したからなにをしてもいい、なにを言ってもいい。

通常の社会ならまかり通らない。お金を出したからサービスを提供する側になにを言ってもいいということになってしまう。

 

つまるところアイドルは私たちに夢を見させるというサービスを提供してるのだけど、アイドルはその夢のサービスを提供したくてアイドルになるのだろうか、歌って踊りたいだけならそこにサービスは付随しないはず………と、なんかもう考えれば考えるほど地獄だな、と思うし、私は推しにとってせめてキャーキャーいうだけの存在でいたい…と思ったりした。

 

ちなみに美容室では髪の毛が紫になりました。

かわいい

 

おしまい